-
初期脱毛がない、これは効果がないの?
AGA治療を始めたのに、予想していた「初期脱毛」が、全く起こらない。抜け毛の量も、治療前と、ほとんど変わらない。そんな時、「もしかして、この薬は、自分には効いていないのではないか?」と、逆に不安になってしまう方もいるかもしれません。しかし、結論から言うと、「初期脱毛がないからといって、治療効果がない、ということには、決してならない」のです。初期脱毛の有無や、その程度は、非常に個人差が大きい現象です。薬が効いている人の中でも、はっきりと抜け毛の増加を実感する人もいれば、ほとんど気づかないレベルで、緩やかに生え変わりが進む人もいます。なぜ、このような個人差が生まれるのでしょうか。その理由の一つとして、「AGAの進行度」が挙げられます。AGAが、まだごく初期の段階で治療を開始した場合、ヘアサイクルが乱れている髪の毛の数そのものが少ないため、初期脱毛として抜け落ちる髪の量も、少なくなる傾向があります。逆に、薄毛がかなり進行し、頭皮全体に、弱々しい休止期の髪が多くなっている状態で治療を始めると、それらが一斉に抜け落ちるため、初期脱毛も、より激しく感じられるのです。また、「もともとのヘアサイクルの状態」も、関係していると考えられます。治療開始時に、たまたま、多くの髪が、しっかりとした「成長期」にあった場合は、新しい髪に押し出されるべき「休止期」の髪が少ないため、初期脱毛も起こりにくくなります。さらに、フィナステリドのような、作用が比較的穏やかな薬から治療を始めた場合も、初期脱毛を感じにくいことがあります。大切なのは、初期脱毛という、一時的な現象に、一喜一憂しないことです。AGA治療の効果を、本当に判断すべき指標は、抜け毛の量ではありません。それは、治療開始から、3ヶ月後、6ヶ月後に、あなたの頭皮に、「新しく、太く、健康な髪の毛が、生えてきているかどうか」です。初期脱毛がなくても、効果は、水面下で、着実に現れている可能性があります。焦らず、専門医の診断を信じて、治療を継続することが、何よりも重要です。
-
初期脱毛とは?そのメカニズムと意味
薄毛治療、特にAGA(男性型脱毛症)の治療薬であるミノキシジルやフィナステリドの使用を開始して、1ヶ月ほど経った頃。抜け毛が減ることを期待していたのに、逆に、シャンプーの時や、朝、枕を見た時の抜け毛の量が、以前よりも明らかに増えている。この現象に、多くの人が「薬が合わないのではないか」「症状が悪化しているのではないか」と、強い不安と恐怖を感じ、治療を中断してしまいがちです。しかし、この、治療初期に見られる一時的な抜け毛の増加、通称「初期脱毛」は、実は、治療が順調に進んでいることを示す、非常にポジティブな「好転反応」なのです。なぜ、このような、一見矛盾した現象が起こるのでしょうか。そのメカニズムは、AGAによって乱れてしまった「ヘアサイクル(髪の毛の生え変わる周期)」が、薬の力によって、正常な状態へと「リセット」されるために起こります。AGAが進行している頭皮には、成長期が著しく短縮され、十分に成長できずにいた、細く、弱々しい、不健康な髪の毛(その多くは、すでに成長を終えた休止期の毛)が、多数、残存しています。そこに、治療薬が作用し、毛母細胞の活動が活発化すると、その毛穴の下から、新しく、健康で、力強い髪の毛が「生え始め」ます。そして、この新しい髪の毛が、古い、いわば“居座って”いた不健康な髪の毛を、下から押し出すようにして、成長してくるのです。この「髪の毛の世代交代」の過程で、古い髪の毛が一斉に抜け落ちる。これが、初期脱毛の正体です。つまり、初期脱毛は、いわば「髪の毛の大掃除」であり、これから生えてくる、強く健康な髪のためのスペースを確保するための、必要不可欠なプロセスなのです。